いぼ痔は性別を問わず多くの人が悩む病気ですが、特に女性にとっては、受診のハードルが非常に高いと感じられることが多いようです。デリケートな部分の診察であるため、「男性医師に診られるのは恥ずかしい」「待合室で男性と一緒なのは気まずい」といった羞恥心や不安が、専門医への足を遠ざけてしまう大きな原因となっています。しかし、近年では、そうした女性の気持ちに寄り添い、安心して受診できる環境を整えた医療機関が増えています。病院を選ぶ際のポイントを知っておけば、ためらうことなく適切な治療を受けることができるでしょう。まず最も重要なのが「女性医師が在籍しているか」という点です。肛門科や外科のウェブサイトを確認すれば、医師の紹介ページで性別や経歴を確認できることがほとんどです。「女性医師担当日」を設けているクリニックもあるので、事前に電話で問い合わせてみるのも良い方法です。同性の医師であれば、心理的な抵抗感が格段に少なくなり、症状についても話しやすくなるでしょう。次に、プライバシーへの配慮がされているかどうかもチェックしましょう。例えば、待合室が男女で分かれていたり、個別の呼び出しシステム(番号やPHSなど)を導入していたりするクリニックは、患者さんの気持ちを大切にしている証拠です。診察室が個室であることや、診察時に必要以上の肌の露出をしなくて済むように、専用の検査着や大きなタオルを用意してくれるかどうかも大切なポイントです。ウェブサイトに「女性専門外来」や「レディースデイ」といった記載があれば、特に女性が受診しやすい環境が整っていると考えられます。また、妊娠・出産をきっかけにいぼ痔になる女性は非常に多いため、「産後の肛門トラブル」や「女性の痔」に関する解説をウェブサイトに詳しく掲載しているクリニックは、女性特有の悩みに精通している可能性が高いと言えます。口コミサイトや地域の評判を参考にするのも一つの手ですが、最終的には自分が「ここなら安心して相談できそう」と感じられるかどうかが決め手になります。我慢して症状を悪化させる前に、勇気を出して、あなたに合った医療機関を探してみてください。
女性のためのいぼ痔診療。安心して受診できる病院選び