今から二年前の冬、私の生理はパタリと止まりました。最初のひと月は「ラッキー、温泉旅行に被らなくて済む」なんて不謹慎なことを考えていたのですが、二ヶ月目、三ヶ月目と時間が経つにつれ、鏡に映る自分の顔色がくすんでいくのを感じ、恐怖が募っていきました。当時、私は転職したばかりで、新しい環境に馴染もうと必死でした。夜遅くまでパソコンに向かい、食事はコンビニのサラダやゼリー飲料で済ませる毎日。体重はわずか三ヶ月で五キロも落ちていました。生理がこないのは明らかにこの過酷な生活のせいだと分かっていましたが、それを病院で指摘されるのが怖くて、なかなか受診できずにいたのです。しかし、ある夜、急に激しい動悸に襲われ、これはもう自分一人では抱えきれないと限界を感じ、翌朝、近所の婦人科の門を叩きました。診察室でこれまでの経過を話すと、先生は厳しい顔をするのではなく、静かに私の手を取って「頑張りすぎたんですね。身体が、これ以上は無理だと、生命維持に直接関係ない生理という機能を一時的に止めて、あなたを守ろうとしたんですよ」と言ってくださいました。その言葉に、私は診察室で号泣してしまいました。自分を責めてばかりいたけれど、生理がこないことは、私の身体が必死に生きようとしていた証拠だったのだと。エコーで見ると、私の卵巣は眠っているような状態で、ホルモン値は閉経に近い数値まで下がっていました。治療は、まず食事をしっかり摂ることから始まり、漢方薬とカウフマン療法というホルモン療法を組み合わせる計画が立てられました。それから半年、少しずつ体重を戻し、睡眠時間を確保するように努めた結果、私の生理は再び戻ってきました。あの時、勇気を出して病院へ行っていなければ、私は今でもあの暗いトンネルの中にいたかもしれません。「生理がこない」という悩みは、単なる機能の停止ではなく、自分の生き方そのものを見つめ直すための警笛です。いつ病院へ行くべきかと迷っている方に伝えたいのは、その迷いがあること自体が、もう身体が助けを求めている証拠だということです。三ヶ月という期間は、自分を労わるためのラストチャンスかもしれません。病院の先生は、あなたの不摂生を叱るためではなく、あなたが再び元気に笑えるようにサポートするためにそこにいます。意を決して一歩踏み出す。その一歩が、どれほど自分の人生を救ってくれるか、私は身をもって知ることができました。
三ヶ月生理が止まった私が意を決して病院へ行った話